鮎川ひより デフォルメVer. 塗装レシピ


この記事ではMASKED MODELERオリジナルガレージキット鮎川ひより デフォルメVer.の塗装レシピを紹介します。

 

「3Dプリンター出力品の塗装ってどうやるの?」と疑問を持たれる方は多いと思いますが結論から言うと従来のガレージキットと全く変わりません。

 

3Dプリンター出力品は塗料の食いつきが異常によく、サーフェイサーやマルチプライマーを下塗りしなくても塗料がはがれないなど、従来のガレージキットよりも作りやすい点が数多くあります。

 


3Dプリンター出力品の特性や製作方法は下記の記事で詳しく紹介していますので合わせてご覧ください。↓↓↓


レシピの見方


私はグラデーション塗装をするとき、以下のように2色~3色の色を作って塗装しています。

 

 ①ハイライト色

 ②中間色

 ③シェーディング色

 

手順としては

 ①ハイライト色をベタ塗する

 ②ハイライト色を残すようにして中間色を重ねる

 ③シャドウを強調するようにシェーディング色を重ねる

という感じで塗っています。

 

②の中間色と③のシェーディング色はグラデーションしやすいようにクリアーを混ぜています。

塗料の色が薄くなり、繊細なグラデーションを表現しやすくなります。

 

 


使用ツールなど


【使用ツール】

ノズル口径0.3mmエアブラシ

サーフェイサーやクリアーを均一に塗装するときに使用しています。

 

ノズル口径0.18mmエアブラシ

0.3mmよりも塗料を細く吹き付けることができ、繊細なグラデーション塗装をすることができます。

 

コンプレッサーL5セット

多くのモデラーが愛用しているポピュラーなコンプレッサーセットです。

 

ドレン&ダストキャッチャーⅡ

手元で空気圧を調整することができて便利です。細吹きするときに大活躍します。

 

 

【うすめ液】

ブラシマスター

希釈率は塗料1:薄め液2~3くらいでやっています。塗料の状態によって増減します。

 

【つや消しクリアー】

EXフラットクリアープレミアム+フラットベースなめらかスムース

塗装とデカール貼りが終わった後の仕上げに使います。希釈率はクリアー1:薄め液4くらいです。薄く4~5回吹き重ねて好みのつや消し具合になるよう調整しています。

 


フィギュアの塗装についてはYoutubeで詳しく解説していますので理解を深めたい方はぜひご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 


彩色見本 塗装レシピ


【肌色】

サフレスフレッシュピンク

【ブラウス】

①ホワイト

②ホワイト+風群青+クリアー

【リボン】

ブライトレッド+ホワイト

【襟のライン】

ブラック

 

肌色はレジンの白を活かしたサフレス塗装です。目安としてはガイアのノーツフレッシュよりもやや明るめの色白ピンク肌にしています。お顔はつや消しをした後、ウェザリングマスターフィギュア用のピーチで頬紅をさしてエナメルのフラットホワイトでハイライトを入れています。

 

 

 

【髪の毛】

ベースホワイト1000+コーラルピンク

②コーラルピンク+クリアー

ナチュラルブラウン+マルーン+クリアー 

 

 

 0.18mmのエアブラシが大活躍します。パーツが大きいので髪の毛塗装の練習に最適です。ハイライト色はサーフェーサーを兼ねてベースホワイト1000を使っていますがホワイトなら何でもOKです。

 

 

 

 

【ジャケット】

基準色:ウルトラブルー+純色マゼンタ+ブラック

①ベースホワイト+基準色

②基準色+クリアー

③基準色+ブラック+クリアー

 

ライン:ホワイト+ウルトラブルー

グレー:ニュートラルグレーⅡ

ブラック:ニュートラルグレーⅣ+ブラック

最初に基準になるブルーを多めに作ってから①②③に派生させると色の統一感が生まれます。

髪どめ・チェック柄・ポケット・校章はデカールを使用しています。

 

 

 

【スカート】

ニュートラルグレーⅢ+レッドブラウン

②ブラック+クリアー

ライン:ホワイト

 

【ソックス】

ニュートラルグレーⅣ

②ブラック+クリアー

ライン:ブリリアントピンク+ホワイト

シューズ:ブラック

シューズは細かいので全て筆塗りしています。ソックスを塗る前に靴をマスキングしておき、ホワイト→ピンク→ブラックの順に塗るときれいに塗り分けられます。

 

 

 

【ひまわり】

サンシャインイエロー+ホワイト

②サンシャインイエロー+クリアー

エナメルオレンジでスミ入れ

花中央レッドブラウン+ホワイト

葉っぱ:グリーン+ホワイト

【タイ焼き】

①ホワイト+橙黄色+レッドブラウン

エナメルブラウンでスミ入れ

 

ひまわりとタイ焼きにはそれぞれエナメルのオレンジとブラウンでスミ入れすると完成度がぐっと上がります。

 

 

 

【エアブラシ・ニッパーの刃】

①ブラック

EXシルバー

 

【ニッパーのグリップ】

エナメルホワイト+エナメルブルー

模型大好きひよりちゃんの相棒、神ニッパーと極細エアブラシです。シルバーを塗装する前にブラックを下地にしておくと重厚感と輝きが増します。ニッパーは筆塗りで仕上げました。

 

 


デカールの貼り方


デカールが曲面になじまない場合は熱湯に浸した綿棒を押し当てると熱で軟らかくなり、貼りやすくなります。ポットや魔法瓶などでお湯を用意しておくと作業がはかどります。

お湯でもうまくなじまない場合はマークセッターを使用してください。

 

ぶっちゃけるとラインデカールは貼るのが結構難しいのでマスキングで塗り分けた方が早くてきれいにできる気がします。


①デカールを水に浸します。

②1~2分待ち、デカールが台紙から浮いてきたらピンセットでつまんで持ち上げます。精度が高い精密ピンセットの使用をお勧めします。

③パーツの上にデカールを置き位置を合わせます。

④デカールが乾いて動かしづらくなったらスポイトで水を差します。乾いた状態で無理に動かそうとするとデカールが破れてしまいますので注意してください。

⑤ときどき髪の毛を合わせてバランスを確認します。

⑥デカールが曲面にうまくなじまないときは熱湯に浸した綿棒を押し当てるとデカールが軟らかくなり、曲面になじむようになります。

⑦少し白目が大きすぎたかな~と感じましたのでデザインナイフでちょっとだけ白目をカットしました。左目も同じようにちょっとだけ白目をカットしました。

⑧修正前後の比較です。微妙な差ですので貼ってみて気にならなければそのまま使ってください。

【重要!】

⑨正面向きのデカールも内側の白目の幅が少し広すぎたと感じましたのでナイフで切り取りました。白目を切り取る際はデカールを水につける前に切れ目を入れておくか、貼ったあとよく乾燥させてから切ってください。デザインナイフの刃は必ず新品のよく切れる刃を使用してください。

⑩ジャケットのポケットと髪留めは水に浸す前に赤線のようにデカールの余白を切り取っておくとパーツとの大きさがぴったりと合い、貼りやすくなります。


完成見本




以上が彩色見本を再現するレシピですが難しいと感じる方も多いと思いますので塗り分けを最小限に抑えた「かんたん仕上げ」のレシピもご紹介します。

 

 


かんたん仕上げ 塗装レシピ




【肌色】サフレスフレッシュピンク

【髪の毛】①コーラルピンク+ホワイト②コーラルピンク

【ジャケット】アイアンブルー

【ブラウス】ホワイト

【リボン】ブライトレッド

【スカート・ソックス・シューズ】ジャーマングレー

【ひまわり花】サンシャインイエロー

【ひまわり中央】レッドブラウン+ホワイト

【ひまわり葉っぱ】グリーン+ホワイト

 

 

かんたん仕上げは全てノズル口径0.3mmのエアブラシで塗装しています。

髪の毛のみ2色使用していますが他は単色です。

ガレージキットビギナーの方はまずかんたん仕上げで完成させることを目指してください。

こだわり仕上げは塗り分けのボリュームがありますが出来上がると見ごたえがありますのでぜひチャレンジしてみてください!

 

キャラクターデザイン都嵩(つかさ)様